京都 蔵丘洞画廊

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絵と人に出逢う

絵と出逢う・人と出逢う

2010年9月6日

円高を放任するかの政策に株価も低迷を続け、中小企業以下の零細画廊としてはやるかたなき心情ですが、先日業界の若手(といっても46歳)の主催するディーラーズオークションがあり、10何年ぶりと言うことと、この方の人間性が皆好きで、こんな時節にもかかわらず150人ほどの人が集まり盛んに美術品取引をしました。

業界特有のこの手の集まりは毎月何回もあり、特段珍しいことではありませんが、不景気になると一般に美術品は流通量が減ります。

つまり、安くなっているときに無理に換金しようとするお客さんも業者も、減り、流通量は低迷するというのが通説です。

作家は生活がありますし、なんといってもそれ以上に制作することが日常の習わしです。

しかし、それを受けるマーケットが存在しなくなることも起こり、死活問題となっているのが現状です。

私たち画商は、この間に立ち何とか作家を支えていきたいと奮闘中です。

でも残念なことに現実には限界があり、流通の点数は激減を極めていると言わざるを得ません。

前述のオークションはそんな中、大変活況であったと思います。

美術品はもともと憧れや、成功の証、はたまた知的な財産としたもので、その根底にはそれらを自分たちが支えているといった気概がコレクターにあり、画商は時代の文化を伝え続けることが使命であったわけです。

そんな文化を知る画商のDNAにもコレクターのような、気概があったということです。

若き友人をみんなで応援したいという気持ちが形になったのでしょう。なんだか嬉しくなりました。

文責 岡 2010.9.6