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絵と人に出逢う

天橋立~現役の回転橋~

2011年10月20日

ある秋晴れの日に天橋立に行ってきました。京都に住んでいても「行くぞ」と決意しないとなかなか行かない場所ですが、「行くぞ」と決意をして出かけてきました。

天橋立は蔵丘洞と同じ京都府、しかし京都市内からは遠く京都駅から鉄道で2時間ほどかかる宮津市に位置しています。このあたりは北近畿地方と呼ばれ日本海に面した地域で京都市などとは文化も言語も異なるところ。

さて、2時間ほど列車に揺られ天橋立駅で下車し散策を開始。天橋立の最初の橋を渡ろうとすると係員の人に足止めされてしまいました。次の瞬間見たことのない光景が目に入ってきました。なんと橋が回転し始めたのでした!

なんでもその橋は小天橋とよばれる回転橋で、外海である宮津湾と内海である阿蘇海の間に架けられていて往来する船は必ずその橋の下を通らなければならない、大型船の場合は下を通過できないので橋は中央部分が回転する可動橋になっていて大型船の通過の際には橋が90度回転し船を通す仕組になっています。

1923年に完成した橋だそうです。日本で日常的に使われている回転橋は現在ここだけなのだとか。そんな90年近くを経てもなお現役で活躍している橋をみると、古いものを大事に使用する京都らしさを感じずにはいられませんでした。

天橋立は古代より奇勝・名勝として知られ、小式部内侍は「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみもみず 天橋立」と詠み、雪舟は「天橋立図」を水墨画で表現しました。そんな有名な天橋立に現役の回転橋があることはあまり有名ではありません。

天橋立にお出かけの際には是非この小天橋に注目してみてください。船の通行時であればその勇姿を見ることができます。