京都ちょっとご紹介
大本山東福寺
秋には紅葉で大混雑。でも普段はひっそり。
大本山東福寺
奈良における最大の寺院である東大寺に比べ、また奈良で最も盛大を極めた興福寺になぞらえようとの念願で、東大寺の「東」と興福寺の「福」の字を取り、京都最大の大伽藍を造営したのが慧日(えにち)山東福寺。
19年を費やして完成しました。しかし度重なる火災により再建を繰り返す中、昭和44年より創建以来600年振りに全面解体修理が文化庁により行われました。9年余りと何と5億円もの巨額をかけ、昭和53年に完成。
出かけた日は国宝である山門の特別拝観日
三門は空門・無相門・無作門の三解脱門の略。鎌倉時代に創建。
禅宗山門としては最古、最大、最優と云われているだけあり圧巻。早速中へ。。。
非常に急な階段を上がると京都が一望できます。
楼上内部は、壮麗な極彩色の世界が広がっていました。正面に鎮座する宝冠釈迦如来像の両脇には十六羅漢像等が安置されていました。劣化はしているものの色とりどりに描かれた柱や天井画に目を奪われます。
撮影禁止でしたのでポストカードより画像貼り付けます。
方丈には東西南北に全てお庭があります(方丈四周に庭園があるのはここだけです)。
方丈南庭には、「枯山水庭園」蓬莢・方丈・瀛洲(えいじゅう)、壺梁(こうりょう)の四島に見立てた巨石と、砂紋による荒海の表現に加え、西方に五山を築山として大和絵風に表し、神仙境を表現。心を落ち着かせ、無になれる空間。
西庭は「井田市松」の庭。さつきと砂地で大きな市松模様に(1m四方位)。
井田市松
小市松
続いて裏庭に回ると「小市松」の庭(30㎝四方位)。
この方丈は明治に建てられたものですが、モダンで見飽きません。
いくら近代の建物とは故、雨や風にさらされ自然の風化と共に味わい深さを感じます。細かく見ていたら虫食いの壁やさび付いたひき戸など。
細かい細工も目に付きます。
あまりにも有名な通天橋。
秋にはあたり一面が紅く染まります。
通天橋の歩廊内部
普通の瓦屋根。。。と思いきや、よーく見ると
何と一枚一枚の瓦に「東福寺」の文字
「東福寺」の文字でない瓦はこのような瓦
塔頭の退耕庵(たいこうあん)の外壁。
ひどいいたずら書き!あえてそのままになさっているのは、ご当主のメッセージかも。。
ここ退耕庵の茶室は、関ヶ原の合戦のとき西軍大将の石田三成、最後は西軍を裏切った小早川秀秋らと徳川方との決戦の謀議を行ったのが、茶室「作夢軒(さくむけん)」と言われています。 茶室であるにも関わらず、「忍び天井」や「伏侍の間(=武者隠しの間)」がある、大変ユニークな造りになっています。(普段は非公開です)
紅葉や景色だけでなく、細部にわたりこだわりのある歴史ある東福寺。
是非お運び下さい。
当廊より徒歩10分の京阪三条駅より東福寺駅下車、徒歩5分です。